大学生の頃はとにかく授業とバイトと図書館の往復でした。
自分の親世代の頃と時代は変わって、教授職にも多国籍の方が結構いるのが当たり前になっていたので、もう世界は結構身近にあると感じていた世代でもありました。
世界のニュースは普通に目の届く距離にあるのだと思っていたから、それよりも近所の歩道橋で、両手からカメハメ波を出そうとしている少年の方が気になってしまった。
私だったら3分は絶対無理な中腰姿勢から、黒目の下の白目を大きく空けながら空中を睨む視線。指先が震えるほど力をみなぎらせたあの有名な構え。
どうして、そこまで真剣に両手をあの構えにできるんだろうか?とか、なぜ出ると信じられるのだろうか?とか、何のためにそれを達成しようとしているのか?とか、彼を見ていてその場から動けなくなってしまった。
西の魔女が死んだ。は魔女が当たり前にいる世界を描いた本ではありません。
むしろ、日常の中で何かアレ気になるよね?アレって本当は現実に存在しているんじゃない?もしあったとしたらドキドキするよね?
という大人になっても、お酒を飲んだりして油断すると何か信じてしまうアレ、
絵本を読んだ時みたいな不思議な気持ちにしてくれるアレ、
をさりげないプッシュで連続ジャブ入れてくる本です。
そのプッシュがあまりにも小気味良いので、読むのが早い人はコーヒーブレイクで読んでしまうかも知れません笑。
外の空気が気持ち良くなってきた季節です。ご機会ありましたら。
投稿者:ツタヨ