BLUE GIANT JR SHIBUYA + HOKKAIDO + TOHOKU + KANTO + CHUBU + KINKI + CHUGOKU + SHIKOKU + KYUSHU

Transit Advertising Awards 2018 : Excellent Work Award
交通広告グランプリ2018:優秀作品賞

Client : Shogakukan

Creative Director : Eiji Shimamura + Masatoshi Okazaki
Planner : Masatoshi Okazaki
Art Director : Masatoshi Okazaki
Copy Writer : Eiji Shimamura + Masatoshi Okazaki + Hideki Ushijima
Graphic Designer : Masatoshi Okazaki
Illustrator : Shinichi Ishizuka

このポスターは小学館ビッグコミックで連載中の漫画 石塚真一作『BLUE GIANT SUPREME』第3 集の新刊発売広告です。JR渋谷駅山手線改札内にて幅7.5m大の大型ポスターを掲出し、個別の地方限定ポスターとして北海道・東北・関東・関西・九州の主要5大地域、8大都市にて連貼ポスターを展開しました。芸能人にも多数のファンがいるこの作品。コアな熱いファンが少しずつ増えている一方で、新しいファン層を獲得したい作品でもありました。クライアントも含め、とてつもない潜在能力を秘めた魅力のある作品と考えていたからです。商品の魅力が充分にも関わらず、新しいファン層が思ったほど伸びていない原因は、その魅力の認知にあると考えられます。1枚のポスターで漫画の中身を伝えることは難しいです。あらすじを文章で書いても伝えたことにはなりません。今回は既存のファンを裏切らず、新しい層を獲得するためにはどうしたらいいのか?作品の世界観と魅力を一瞬で伝えるコミュニケーションは何か?を一番大事にした仕事となりました。

商品を取り巻く状況として、読者からは作品を絶賛する声と共に、漫画なのに「熱を感じる」「音が聞こえる」との感想が多く寄せられていました。この背景を考えていくと、まだ認知の無い段階でTVCMなどを利用した音楽付きのコミュニケーションをするのは、得策ではないと判断できます。なぜならイメージが限定的になり、漫画という無音の世界から広がる読者の想像力を奪ってしまうからです。以上からグラフィック中心のコミュニケーションを選び、作品を読まずともその魅力が伝わるように「熱」と「音」を感じるプロモーションポスターを企画しました。具体的には、ファンの情熱的なメッセージを集め、ビジュアルを文字アートで表現する「言の葉」セッションポスター企画で、JAZZらしく広告の指針・プロモーションタイトルを整えて「THE FAN VOICE SESSION 」と銘打って、プロモーション展開をしました。商品写真以外は、キャラクター、楽器、街、空に至るまで全て文字で制作して、より繊細で大胆なセッション感を演出しました。引きで見ると演奏風景から「音」を、寄って読むとメッセージから「熱」を感じる仕掛けです。

多くのニュースサイトで取り上げられて話題となり、コミックス累計 500 万部ものヒット 作となっています。また、交通広告グランプリ2018にて優秀作品賞を受賞しました。